前回の続きからエフェクト解説をしていきます。
◆ステージ演出
◇AutoLuminous
MMDの超定番発光エフェクトですね。

×型の光を出したかったため、X(光芒数)2.0・ Rx(光芒角度)45.0 にしています。
Si(発光強度)0.2 で明るさは抑えめに。
また、エフェクト割当のAL_EmitterRTタブで光らせたい材質を解除するという裏技で、目のハイライトを光らせています。

◇パーティクル系エフェクト
このシーンではしゃぼん玉パーティクルとクレヨンタッチパーティクルを使いました。
パラメータ設定は適当なので割愛しますが、おすすめ設定よりパーティクルの個数を減らして、速度もゆっくりにしています。

パーティクル系のエフェクトを入れると、地面に複数の四角い板のようなものが出てしまいました。

これは俗に連凧と呼ばれる現象で、エフェクト用のアクセ等に別のエフェクトをかけた結果起きてしまうそうです。
エフェクト割当の画面を開き、怪しいタブから別エフェクトのアクセを非表示にすれば直ります。
参考:
今回はDippenで使うDSWorldタブでパーティクルのアクセサリを非表示にすると連凧が消えました。

◇SoftSmoke
使いこなすといい感じになるスモーク演出。パーティクルの粗を目立たなくするソフトパーティクルエンジンと併用しています。
こちらもパラメータ設定は適当なので割愛。元が同じなので使用感はパーティクル系のエフェクトとほぼ同じです。

ここでも連凧が出ましたが、先ほどと同じようにHgSAOやDippenのタブからSoftSmokeを非表示にすると消えました。
◇ikOverray2
画面に透明感や空気感を足すため、ikOverray2で光っぽいものを入れます。

画像のパラメータは明るさ0.95・短く0.55・丸い0.73・厚み1.0 です。上部の水色がうっすらと明るくなっています。
室内なので控えめにしたのですが、もっと強くしてもよかったかも。
◆カメラ風効果
◇LiteDOF
エフェクト作業の中でもDOF系エフェクトを入れる瞬間が一番好きです。LiteDOFは丸ボケが綺麗に出る上、調整がコントローラーで行いやすいので愛用しています。

ピントの中心となるアクセサリの親をモデルの頭にして、Z(位置)-1・Si(ボケ大きさ)1.8 に。
◇MotionBlur2
静画ではわかりませんが、MotionBlur2もデフォルト設定で投入。これも毎回入れているエフェクトの一つです。
ストップモーションアニメでもブラーをかけると動きがなめらかに見えるらしいですね。
◆フィルター
フィルターは編集ソフトでもかけられますが、MMDである程度画面を作ったほうが楽なのでMMEでも入れています。
元はがっつり効果が出るところをかなり薄めていることが多いです。
◇o_Diffusion
明るいところをふわーっと広げるエフェクトです。こちらはTr(強さ)0.5。

ちなみにディフュージョンは編集ソフトでそれっぽくする方法もあります。
ディフュージョン:補足+更新(05/01 14:21) | sayappa
◇EJE様の改変CheapLens
コントローラーで操作できる改変CheapLensをお借りしました。四隅にピンクっぽいかげを落としています。

Si(サイズ)0.7・Tr(透明度)0.25、コントローラーのほうは赤0.75・緑1.0・青0.76・色ずれ1.0 です。
◇ikClut改変_PhotoFiltre
使うだけで画面がおしゃれになる色調補正エフェクト。ピンク系のものをTr(強さ)0.4で使っています。

色調補正エフェクトは元となっているikClutやo_Tonemapの改変がやさしいことから、数多くの種類が配布されています。PostMovie系も人気ですね。
ニコニコ静画でikClut改変やo_Tonemap改変と検索すれば、お好みのものがきっと見つかるはず。
◆仕上げ
ここでMMDでの作業はおしまいです。この後は編集ソフトで最終調整します。
少し画面が明るすぎる印象だったので、複製した画面を乗算で重ね、不透明度を25%にしました。

実際に公開した動画ではもうちょっと編集していますが、今回はこれで完成にします。ここまでお付き合いありがとうございました!
動画概要欄には他のシーンで使ったエフェクトもクレジットされているので、興味のある方はチェックしてみてくださいね。
【ボイチェン歌ってみた】ラブチーノ/Junky covered by 猫田あゆむ
そしてこの記事の隠れた目標は「MMD初心者が他のエフェクトメイキングを見ても理解できるようになる」なので、高みを目指す方は他の方のエフェクト解説もぜひ見ていただきたいです。
お手軽なところだと、Twitterで「MMD エフェクト メイキング」と調べると色々出てきます。
理論的には同じエフェクトを使って同じパラメータにすれば同じ画面になるはずなので、上手い人のエフェクトはガンガン真似ていきましょう!
配布終了になってしまった人気エフェクトもありますが……。
◆ クレジット
《モデル制作》こばやしネコネ
《衣装》卯紗美りりか / こばやしネコネ
《振付》てぃ☆イン! / あぷりこっと*
《モーション》チビすけ
《ステージ》 『箱ステージ』くらこ
《アクセサリ》 『風船ギフトセット』72ca
(敬称略)
側近Q